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Googleに問いたい。当事者の体験談も「信頼性の低い医療・健康情報」として扱うことが正しいのでしょうか?

アクセス数が急落。原因は、Googleのアルゴリズム改訂

ここ数日で、このサイトへのアクセスがいきなり1/4にまで落ち込んで。

1/4、落ちたのではなく、3/4落ちて1/4になっちゃった、ですよ?!検索エンジンから抹消されるような違法記事など載せた覚えはないのに。

何が起こったのかと調べてみたら、どうやらGoogleが、12/6付で検索のアルゴリズムを大幅に変更したのだそうです。(https://webmaster-ja.googleblog.com/2017/12/for-more-reliable-health-search.html)

曰く、「例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。
うつ病や症状に関するいくつかの検索をしてみたら、確かに上位に掲載されるのは、クリニックや治療院、製薬会社などの記事がずらり。

これまで検索するとトップに表示されていた記事も、3頁目の中段位まで下げられて・・・検索する人の多くは、3頁目なんてほぼ見ませんから・・・サイトの存在に気付かれなければ、サイトを訪問する人が激減するのは当然です・・・。

私のサイトだけでなく、私がしばしば訪れていた個人サイトの扱い全般も、随分と低くなった様子でした。

これまでは確かに。
去年、不正が発覚して休止したサイト「WELQ」を始めとして、いくつものサイトが、医療知識のないライターを雇って、他のサイトからのコピーや医学的に不適切な記事を大量に作成・掲載したサイトを作り、検索の上位を占めていました。
これは、問題です。私もWELQは見ていましたから、嘘の情報に惑わされて健康被害などを起こしていたかもしれない人の一人です。腹立たしいことです。

けれど、当事者が体験をつづったサイトまでいっしょくたにして、扱いを切り下げるって、それ、どうなんでしょう・・・?

当事者サイトには当事者サイトなりの意味があるはず

そもそも私がこのサイトを作った理由のひとつは。

書店やテレビでは、教科書的なうつ病情報ばかりが溢れてる。

書店やテレビでは、医師やカウンセラーがうつ病者を「見て、解釈」した情報ばかりが溢れてる。

当事者の声を直接聞く機会が、あまりに少ない

病気のメカニズムについては当事者の出る幕は無いのでしょうが、症状や、症状が出ている時の心理状態、日常生活の状態などは、うつ病を経験したこともない専門家の「解釈」より、当事者の体験談の方が事実に近いことも、少なくないはずなのに。

だから、誰でも自由に情報発信が出来るネットには、当事者の声をもっと発信すべきじゃないかと考えた、というのがあります。

当事者サイトの意味:医師目線の情報だけが正しいわけではない

たとえば、抗うつ剤の類は、副作用が酷いです。薬の副作用の方が、元の病気と同じか、それ以上に苦しいこともザラにあります。

副作用もありつつ、効果の方が大きいのであれば我慢して飲む価値もあるのでしょうが、たとえば私の場合は、抗うつ剤では一切の効果を得られず、副作用ばかりがキツかった。

幸いなことに私の主治医は薬至上主義ではなかったので、医師との相談の上でゆっくりと薬を減らす形で断薬できたのですが、中には「薬を飲むことこそが治療」と考える医師もいます。そういう医師にかかると、「苦しくなるだけだから、薬を飲みたくない」訴えてもなお服薬続行を強いられたり薬を増やされたりします。

それでも飲みたくないと主張する患者は「治療拒否」「反抗的」と解釈されてしまいます。

製薬会社も、症状が回復していないのに飲み止めてしまう人が多い事実に気付きながら、「脱落率」、つまり誤差として扱って、飲み止めなかった人の中でだけ、治療効果についての統計を取るといったことがまかり通っているようです。

結局、抗うつ薬も効かず、治ることもない患者は実際にいるにも関わらず、医師や製薬会社の視点では「”勝手な自己判断”で治療を中断してしまう患者も多いが、薬をキチンと飲み続けた患者は数か月で改善する」という結論に至ります。

現実は、

  • 薬が効く人が薬をキチンと飲み続ける、その当然の結果として症状が改善する
  • 元々の病状が重くなく、服薬しなくても回復したであろう人が服薬期間中に回復した
  • 副作用に苦しむだけで薬が効かない

など、さまざまなケースがあると考える方が自然なのに、です。

抗うつ薬が効かないことで諦めて、或いは医療に不信感を抱いて転院して去った人・受診自体を止めてしまった人は、うつ病の症状に苦しみ絶望の中を生きていても、医師目線では「存在していない」ことにされてしまいます。私は現に「治療をしても治らないうつ病者は、見た事がない」と言い切る医者に会ったこともあります。

当事者サイトの意味:離脱症状について知識を得られたのは、ネットの当事者サイトからだった。

たとえば、私のサイトにもいくつか挙げてある、「離脱症状」について私が適切な情報を得られたのは、当事者達のサイトからでした。

最近やっと、離脱症状についてもそれなりに知られてきましたが、私自身が離脱症状に苦しんでいた頃、多くの医師は、離脱症状を知らないか、関心がないか、過小評価していました。製薬会社は知らなかったはずはないのですが、営利企業ですからそういう不都合な事実を自主的に宣伝したりはしません。

そして患者が離脱症状を訴えると、離脱症状をうつ病本来の症状と勘違いし、「抗うつ剤を中止したためにうつ病が悪化した。中止が早すぎた」などと「誤診」して、抗うつ剤を再開したり、酷い時には薬を増やしたり、ということがまかり通っていた

当事者サイトの意味:教科書通りの経過をたどるうつ病者ばかりではない事実が、あまりにも軽視されている

例えば、教科書的な解説ばかりを知っている人は、うつ病というのはひどく気分が落ち込むのだけれど、薬を飲んで数か月休めば回復基調に乗り、日常生活程度は支障がなくなってくる。その後よくなったり悪くなったりの波を繰り返しながら1~数年で社会復帰できる。

そんなイメージを持っているでしょう。うつ病と診断されて間もない人も、そんなイメージを持っているでしょう。

うつ病は、もっと多様です。

私のように、不眠や痛みといった身体症状が主で、抗うつ剤の類は一切効果がみられず、何年も完解(回復)しないまま、という人もいます。
慢性疲労症候群とも診断されているのでどこまでが純粋な「うつ病」なのかは分からないのですが、とにかく教科書的な症状と予後をたどらない当事者が、そのありのままを発信することにも意味があると思っています。

教科書的なうつ病しか知らされていない当事者は、教科書的でない症状を前に「私はおかしいに違いない」と悩み、教科書的なうつ病しか知らない周囲の人間は治りの悪いうつ病者を見ると「ちゃんと薬を飲んでいないんでしょう」「甘えたいだけ、働きたくないだけなんでしょう」と批判するという悲劇が、あちこちで実際に起こっているからです。

当事者サイトの意味:患者が医師の前にいる時間は、長くて全時間のほんの0.06%

医師は、確かに大量の患者を診て来ています。私が知っているより何ケタも多いうつ病者を見ているでしょう。

でも、医師が一人の患者を診る時間は、丁寧な医師でも月30分程度。全時間の0.06%に過ぎません。逆にいうと、患者は、99.94%の時間は、医師が見ていないところで生活しているわけです。

患者が医師に伝えられるのは「今も不眠が辛いです。睡眠導入剤を飲んでも3時間位で目が覚めてしまいます」位の情報。

その「3時間しか眠れない」事実が、どのように辛く、その結果仕事や生活にどういう支障が出るか、その辛い状況をどのようにしのいでいるか、巷に溢れる民間療法は効果があったかなかったか・・・は、医師には分からない。患者が不安になって聞いても、知らないとしか言いようがない。そもそも、そんなにじっくり患者の不安に向き合ってくれる医師は多くない。

だから当事者達は不安になって、私が開いているような個人サイトを訪ねてくるのだと思います。

ちょっと脱線するけど、ひとつの会社の判断で、全世界の人間が触れる情報の景色が変わってしまうのって、怖いよね

ちょっと脱線しますが。

今回、うつ病関連の検索をいくつか試してみて・・・私たちの興味の対象も、やっている検索行動も同じなのに、ほんの数日の間に、入ってくる情報の景色は全く違うものになってしまった。

たったひとつの会社の判断で。

勿論、GoogleはGoogle社の検索エンジンなので、Google社が独自の判断で検索ルールを変えることに何の違法性も無いわけですが・・・全世界の多くの人が、Google社が作った情報のフィルターを通して情報収集をし、世界を知っているつもりになっている現実を改めて思い知らされて、そら恐ろしくなりました。

ネットは、確かに誰でも自由に情報発信が出来ますが、Googleのような企業が拾って検索できる状態にしてもらわないと、アップだけしても誰の目にも触れない。思っていた以上に不自由な媒体であることも、思い知らされました。

私はこれからも淡々と、私が信じる記事を書き続けます

医者を騙って解説したならペナルティがあって当然ですが、私はあくまで一当事者と明記した上で、私個人の体験談を掲載してきました。個人サイトでも、客観的説明をする時にはきちんとモトの情報をたどって確認し、出典のURLも添えていますし、曖昧なことは書かないか「個人的な意見だ」と明記してきました。

私が書けるのは一人分の体験談でしかありませんが、症状に不安になって検索て私のサイトを訪れ、他の方の書いた体験談もいくつか拾って、教科書に書かれているよりずっと多様な「うつ病」というものを理解出来た人は少なくないと信じています。

当事者は専門家じゃないとして扱いを下げる・・・。

物凄く、納得できません。
元々、アクセス数を伸ばすぜ!ということを目標にしてきたサイトというわけではないのですが、「オマエの情報なんかに価値はないのだ」と水を差された気分です。

納得できなくても、本当に必要としてくれる方には届くと信じて、ネットの向こうに、私の記事を読んで役立ててくださる方がいると信じて、私は今後も淡々と記事を綴っていきます。

応援、どうぞよろしくお願いいたします。

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