高齢者の免許。ただ取り上げるだけっていうのはやめてあげてね・・・

75歳以上免許保有者 10年で倍増 最多の495万人余(毎日新聞

高齢者が運転する車による事故の報道が増えていますね。

そんなん何十年も前から問題にはなっていて、昔からたくさんありました。「いきなり報道が増えたのはきっとそろそろ法改正とかしたい政府の思惑を受けての報道なんだろうな」なんてナナメから見てしまう私です。

でもともかく高齢者の運転する車による事故が増えているのは事実で、今すぐ高齢者が運転する車をすべて自動運転者にスゲ替えられるわけでもない以上、免許制度を変更しなければ今後も増えていくのでしょう。

でも、「ただ免許を取り上げてオッケー」っていう施策はやめてほしいな、なんて思う、私自身は100%事故を起こさないゴールドドライバー(運転しないから!)のうつリンク管理人です。

高齢者ではないのですが、身体が不自由な人間の一人として買い物事情を語ってみる

「交通の便がいい」とは言い難いながら、普通に健康な40代であれば「こんな地域じゃ暮らしていけない」と嘆く必要もないような、ある郊外に住んでいます。

けれど私は、半日も外出して戻ってくると、あともうたった10分、という距離を歩けなくて、タクシーを使ったりします。ここでタクシー代をケチると、一日で済んだかもしれないところを、何日も余分に寝込んだりします。

たった10分の距離を、スーパーの野菜や牛乳を持って歩くのが辛くてネットスーパーを使っています。9割方がネットスーパー。残り1割は、出掛けられた日の帰り道に買って帰るのですが、大抵は予定していた買い物を終えられないうちに「これ以上買ったら帰り道がキツいな」と感じて切り上げてしまいます。

買い物用にリュックも買いました。格好いいとか、そんなの二の次三の次です。今日は冷凍食品2割引きの日、今日は肉の日だと買い物する日を分けたり、見切り品シールが貼られる時間を見計らってスーパーをウロつくのも、夢のまた夢です。

運動部出身で、若かりし頃は男性から「荷物持ってあげるよ」と言われても「なんで持ってもらわなければならないのか分からない。こんな所で格好つけなくていいよ、男子!」・・・内心そんな風に思っていた可愛くない女の子でしたが、今は荷物を持ってもらえたら泣けるほど感謝します。

本当に持ってもらいたくなるトシになる頃には、誰からも持ってあげるとは言ってもらえなくなる人生の切なさ。

・・・話がそれました。

誰にとっても買い物は「面倒」なもの、用事のために歩くのは「うっとおしいもの」だとは思いますが、ただの日々の食材の買い物でも買って帰るまでの間に身動きが取れなくなったり、帰った後寝込んだりする人というのは、存在します。

高齢者は自信を持ちすぎだとは思いますが

タクシーを利用することがあると、高齢のタクシードライバーにもたくさんお会いすることがあります。
よく喋る運転手さんも多いので色々な話を聞かされるのですが、「高齢者の事故が増えてて怖いねえ」なんて話をしている本人がどう見ても70歳は越えてるよな・・・なんて事もよくあります。

彼らの言う「高齢者」は、彼らのさらに親世代の90代だったりして、70代はまだまだ若い!のかもしれませんが、70代でも反射神経も体力も筋力も衰えているのは確実ですよね。

私なんかは、元々運転しない生活を送ってきたのですが、うつ病になってから明らかに反応速度が落ちた。鬱の酷い時は視野が固定されてしまう(真ん前はぼんやり見ていても、周囲にまで気を配れない)。・・・そんな自覚があるので、とてもハンドルを握る気にはなりません。

今の高齢ドライバーでも、若かった日からいきなり今の状況に変化したら危機感は全く違うのでしょうが、変化は少しずつ起こるので気付かないのだろうなと思います。

ネットもパソコンも使えなければ生活出来ない

それでも私はネットもパソコンも使えるので、ネットスーパーやらAmazonやらで色々注文して、一応生活に必要なものは揃えることが出来ます。商品写真とは全くちがう、悲しくなる位痩せた人参が入っている事もありますし、服などは決め打ちで買うので届いてみたらサイズが合わなかったりイメージが違ったりすることも多々ありますが、まあ贅沢を言わなければ暮らしていけます。

私にとっては不便だ、といっても、郊外は郊外です。何もない過疎地とは違います。頑張って移動すれば歩いていける範囲に店はあるし、タクシー代も痛いけれど、乗って帰っても破産まではしません。

日本には隣家に行くにも歩いていくのは大変な位の広々とした農村地域もありますし、ネットスーパーも寄り付かない集落もあります。宅配網はあっても、高齢者ではネット使えない人も多いでしょう。中には電話での注文も受け付けている商店などもあるという噂ですが、出掛けられなくなったらたちまち生活が出来なくなるでしょう。

個人的に子供やご近所にお使いを頼める人や、お金で代行サービスを買える人以外は、日々の食糧や日用品を買う事すら難しくなりかねません。

高齢者にやさしい制度改正であって欲しいと思う

私だって歩道を歩いていていきなり突進してくる車に轢かれたくなんかはありません。認知症を発症しているのに、本人は自覚がないままに運転を続けている・・・なんて人の噂も時折聞かされます。そういうのを聞くと、無理矢理にでも免許を取り上げる必要を感じたりします。でも、何か制度を変える場合は、健康な人の目線ではなくちゃんと高齢者の目線で、「車に代わるもの」を用意して欲しいな、と思います。

高齢者にも優しい買い物デバイスとか、乗り合い自動車とか。もうそろそろ、コンパクトシティっていうんですか?人口減のこれからの時代に、人口増時代にアメーバーのように拡大しきった住宅地を、インフラから配送網まで全部維持するのは難しいので、「このエリアに転居してくれるなら十分なサービスを提供しますよ」なんて取捨選択も、本気で考えなければならない時期に差し掛かっているようにも思います。

そんな事も含めて、ちゃんと生活出来る社会を設計して欲しいな、と思います。
ある日いきなり免許だけ取り上げて、高齢者に「日々の買い物もできなくなって野垂れ死ぬか、違法運転するか」の二択を迫るとか、それはあまりにご無体な話ですので・・・。

LINEで送る
Pocket