ニュースより:障害者支援の衆院委 ALS患者の出席拒否 与党側が反対

 

 衆院厚生労働委員会で十日に行われた障害者総合支援法改正案を巡る参考人質疑で、当事者として意見を求められていた難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)男性患者の出席が拒否された。関係者によると、民進党が男性の出席を要求したが、与党側が反対した。障害者のための法案を審議する国会の場で、差別とも受け取られかねない対応があったことに批判が集まりそうだ。

 代わりに出席した日本ALS協会の金沢公明常務理事は「福祉に最も理解があるはずの厚労委が障害を理由に出席を拒んだのは深刻だ」と訴える内容の男性のメッセージを読み上げた。ALS患者の男性は呼吸器を装着し声が出せず、ヘルパーが口元を読み取る「通訳」が必要。与党側は九日の事前協議で「やりとりに時間がかかる」などとして出席に反対したという。

 支援法改正案には、会話ができない難病患者がコミュニケーションを図りやすくするため、現在は認められていない入院中のヘルパー利用を解禁する内容が盛り込まれている。

東京新聞:2016年5月11日 朝刊

いやいやいや。
障害者をどう支援するかという議論でしょ?
しかも、日本政府、この4月から障害者差別解消法を施行したところでしょ?
「不当な差別的取扱い」をしてはいかん「合理的配慮」をしなければいかんということを、広めていく立場でしょ?
いきなり差別・排除の加害者になってどうすんの?
スローガンは掲げるけれど、自分たちには関係ないもん」ですか?
化けの皮をかぶるにも、もう少し上手にかぶろうよ???

国会で「障害者を呼ぶのは時間がかかるから駄目」がまかり通るなら、店やタクシーが「狭いから車いすは駄目」「犬アレルギーが心配だから盲導犬は駄目」とやるのこそ、全く問題ないでしょって話になってしまう。
個人経営の店やタクシーは、国会よりずっと少ないお金と人員で回している。その中で障害者に対応する方がずっと大変なのよ?

一億総活躍社会なんですから、障害者にも活躍させてくださいよ。
議員と障害の当事者。国会で直接質疑してくださいよ。

 

障害者福祉というと、健常者視点では「お金がかかる、負担になる」というネガティブな側面ばかりがあるように思いがちだけれど、

世の中、障害者と健常者、という全く違う性質の人達がいるわけではなく(法的には、障害者手帳取得者が「障害者」となるのかもしれませんが、ここでは社会生活を送る上で実際に困難があるかないかという実質面での話です。)、障害と健常の間にはグレーな領域が横たわっている。障害者が生活しやすいようにデザインされた社会というのは、

たとえば妊娠中・赤ちゃん連れで外出中のあなたにも、怪我をして松葉杖をついているあなたにも、優しい社会であるということ。

あなたの家の子が障害児であったり、障害児とまでは言えなくても「ちょっと平均から外れた子」であったとしても、「このままでは大人になっても職も無い、家も借りられない、親の自分が死んだらこの子はどうなっちゃうんだろう」と思い詰めて心中までは考えずに済むということ。

あなたが将来、不慮の事故や病気で五体満足な人と同じペースで行動が出来なくなったとしても、高齢者で身体が効かなくなってきたとしても、この社会での居場所までは失わなくて済むということ。

本当は誰もが安心して住める社会のはずなんですけれどね・・・。

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