うつ病と仕事の両立:家事を辞めるのでは駄目ですか?

うつ病はある程度以上酷くなるともう何もできなくなってしまう。「全部辞める」以外選択の余地も無くなってしまうのですが、うつ病を抱えながらも必死に踏みとどまって働いている方も多いと思います。

仕事をしている人の場合、「うつ病になったら休職しましょう」等、「仕事を」休むことを推奨されますが、現実には転職があまり活発ではなく、賃金体系に年功的要素の強いこの日本では、一旦休職・辞職してしまうとその後の復職の道が険しくなるのも事実。
辞職となると、月々物凄い勢いで貯金が減っていく恐怖に加え、回復後に「就職活動→新しい職場への適応」という大きなストレスを乗り越えなければならなくなります。ここで無理を重ねて結局再発・再燃してしまう人も多いのです。
休職はそこまでではないにせよ、やはり休んでいる罪悪感、復職前後の不安や焦りなどもありますし、出世への道が閉ざされる、閑職への片道切符を渡されるなどの不都合も突き付けられがちです。

こういったデメリットが大きいため、以前は「うつ病・即休職」位の勢いだったのが、最近では休職に慎重な意見を唱える精神科医もいるようです。

とはいえ、うつ病でそのまま働いたら倒れてしまう・・・。
そんな時、特に女性や単身者は、休職や辞職の前に「辞めるのは仕事でないと駄目か」をまず考えてみてほしいのです。

家事を辞めるのでは駄目ですか?

日本では「家の事は家の人間が」やるのが当然です。当然過ぎて、ここを疑う人はあまりいません。

家事や育児を肉親に頼ることは一般的ですが、業者にやらせることは一般的ではない。

業者を雇うのは老いた母親をコキ使うよりずっといいことだと思うのですが、家族や他人の目が厳しかったり、なにより自分自身の目が厳しかったり。

一般のサラリーマンにとって、家事代行のサービス料は、決して安くないのも事実です。

けれど仕事は、特に正社員でお勤めの方の場合は、辞めてしまうと「年収×定年までの期間」に加えて年金まで、生涯賃金が大幅に違ってきます。
一年だけ休んで社会復帰できたとしても数百万円、収入が減る。家事代行は高いといっても一回2時間お願いしても一万しません。桁が違いますよね。

「普通に健康な人なら」贅沢な年収だとしても、「今の自分」には「体力と、動ける時間」こそが貴重であると判断できる状況なのなら、使うべきだと私は思っています。

「いざという時」の前に一度利用してみる

うつ病になるとキャパシティが落ちます。また病状が悪化していよいよ動けなくなることもあります。
家事代行は平常時にもとても助かるサービスですが、いざという時にはもっと助かります。

急な来客があるとき、或いは夫や子どもがいるのにどうにもこうにも動けなくなったとき、急に入院しなければならなくなったとき。
「家事任せた!」とやれればとてもラクです。

そうなったら時に頼めばいい、と思っていると・・・そんな大変な状況の時に、使ったことのない業者と契約していきなり家事は任せられないですよね・・・。
定期的に利用する気がない人でも何度かは使ってみて、「いざとなったらここに頼もう」という業者を見つけておけば安心度が違うはずです。

家事代行を検討する前に検討すべきこと

まず「家事代行」はエアコンや水回りなどの大掃除を請け負う「ハウスクリーニング」とは内容も料金も違いますので注意してくださいね!

障害者手帳を取得しているような重度のうつ病の方は、自治体でヘルパーなどの援助が受けられる場合があります。勿論、こちらは福祉の一環で経済的負担が少ないので、重度の方はこちらから検討されるのがいいと思います。
内容は自治体によって違うようですが、自治体の障害者福祉の担当に相談し、手帳の等級とは別に審査を受けて頻度や内容が決定されるそうです。
他にも、民間の業者で独自の障害者割引制度(多分手帳などの提示で使えるのだと思います)があるところもあるようです。
地域によっては、シルバー人材センターなどで家事代行を派遣しているケースもあるそうです。

これらは民間の家事代行業ほど柔軟ではない一方で割安ですので、まずはこちらから検討してみたらいいかと思います。

家事代行の相場とチェック項目

相場は、一時間あたり3000円前後、一回2時間~で、プラス、交通費として700円~900円程度、全部入れると一回7000円弱~というのが大体の相場のようです。
風呂、トイレ、キッチンの掃除で大体2時間です。
掃除道具などは、こちらが用意する決まりになっている業者が多いです。

  • どこまで頼めるか:掃除のみ、料理、買い物、病院の付き添い、ベビーシッター、ペットシッター・・・。頼める範囲は業者やプラン次第です。もちろん、柔軟性の高いプランの方が高いです(笑)。
  • 月何回以上の契約か:単発OKのところもありますが、月何回以上、等決まっているところも多いです。
  • 何時間以上からの契約か:2時間から、3時間からと業者ごとプランごとに最低の時間数が決められています。
  • 鍵預かりサービスがあるか:外出中にお願いしたい場合はチェックが必要です。私は元々ヒキコモリみたいな生活をしていて大抵家にいるのですが、そうでなくても外出中に業者が入るのは抵抗がありますので鍵を預けることは考えていませんが。
  • 掃除道具はどちらが用意するか:利用者側が用意することが多いようです。
  • 専属スタッフかどうか:専属の方はラクです。都度違う方だと、毎回洗剤などの場所を教える必要があります。専属スタッフでない方が時間単価は安いのですが、概ね、専属スタッフなら1.5時間で終えられる内容に都度違うスタッフが来るサービスでは2時間かかりますので、内容で比較すると専属スタッフの方が割安かもしれません。うつ病で辛いから人を呼ぶのに、毎回違う人と会って毎回指示を出すのは辛い時がありますよ。逆に、毎回同じ方が来る場合「家の事を必要以上に知られてしまう感じ」があったり、距離感が難しくなることもありますから、単発で毎回違う方が来る方が気楽な場合もあるでしょう。

 

頻度について。私の場合

成人の単身者の場合、家事を殆ど出来なくてもそうそう家が汚れません。うつ病で活動量が下がっていれば尚更です。
また、

  • 家事代行業者に洗濯を頼む位なら、洗濯乾燥機を買った方が割安です。
  • 家事代行業者に食器洗いを頼むために頻度を上げる位なら、食洗機を買って日々の食器洗いはこなし、食洗機のメンテナンス(結構面倒です)を頼む方が割安です。

私は放ったらかすと臭ってくる水回りの掃除を中心にお願いして、月2回程度です。お金して、1万5千円払っておつりがくる額。
勿論、これで全部の家事から解放されるわけではないのですが、夏場にしばらく寝込んでいてもシンクやらが臭ってこないし、目につく場所だけさっと拭く程度で小奇麗な状態をキープ出来ます。

ほったらかしても臭ってこない冬場は月1回でもいいので、月1回~応じてくれる業者で探すとかなり絞られてしまいます。
・・・お金の事も勿論ですが、うつ病の場合は頻繁に人が来るのも疲れてしまいますから。

家を明け渡すわけではありません

家事代行を使うことに対する不安のルーツを探っていくと、どこか住み込みのお手伝いさんやら執事?!を雇うような錯覚を覚えている人が多いことに気付きます。

家の事を何もかも見せなければならず、家の事を全部仕切られてしまう

そんな不安。
勿論違います。家の主の座を明け渡す必要などどこにもありません。入れたくない場所まで任せる必要はありません。
ドラマのように、家政婦が家の事情を覗いて回ることもありません(笑)。
どうしても不安なら簡単な鍵をつけておくといいです。私も家事代行を使い始めてから気付いたのですが、日本の家って、本当に鍵が無いですよね!鍵付家具を探しても、殆ど売られていない。
本当にヨソの人を入れる文化にはなってはいないんですね。。。

私もヨソの人に家事をやってもらうのがナントナク不安でしばらく迷っていたのですが、ある日エアコンのクリーニングのために家に業者を入れたときに「あ、これと同じことだ」と気付いたんですね。
それで、比較的安心できる、そのクリーニング会社が併設していた家事代行サービスを利用し始めたのがきっかけです。

家事代行の限界やちいさなトラブル

代行の方は自分の分身ではなく、また住み込みでもないので物の配置までは覚えてもらえません(専属で優秀な方なら覚えてもらえるかもしれません)。変な所に変なものが置かれていることもあります。
「マイルール」は予め伝えておけばやってもらえますが、伝えておかなければ当然先方には分かりません。
洗って濡れた鍋やバケツを拭きもせず伏せもせずに重ねて置いていく方などもいました。
なので、私の場合、居室はお願い出来ません。キッチンは多少のことは気にしないのですが、本や資料などの配置が変わると嫌なので・・・。
他にも人によっては趣味の道具など?こだわりの強いところは任せない方が無難ということです。

食器が欠けても黙っている業者もいました。証拠はなかったのでなんとも言えないのですが、欠けてなかったと思うけどなあ、欠けるのは仕方ないけど報告はしてほしかったよなあ、みたいな。そういうのが絶対に嫌、という方だと難しいかもしれません。

家事代行スタッフは子育ての手が離れた主婦などが多く、自分の母親みたいな世代の女性が来ると使う側が気を遣ってしまうこともあるとか。
・・・私はそこは割り切っていたのですが、安っぽい賃貸に住む娘みたいな年齢の女に使われるのが気に入らないのか、やたら生活水準を張り合ってこられて閉口するスタッフもいました。聞いていないのにご自宅の価格や夫のリタイヤ前の年収、年金額やら色々教えてくださいました(苦笑)。不快なら会社にクレームを入れて替えてもらえばいいだけですが。

ここら辺、何人か試してみて納得できる方にお願いするのがいいと思います。

ここもチェックポイントかも

他には、スタッフの時給もチェックしてみるといいかもしれません。同じサイト内で募集していることもありますし、ネットで「業者名 求人」と検索すれば出てきます。
利用者は時間あたり3000円程度払う一方で、代行スタッフは1000円も受け取っていなかったりします。
残りの2000円はどこに?!(宣伝費や営業費ですよね)
スタッフの時給はスタッフが考えればいいことともいえますが、この支払額と受取額のギャップは、こちらが求める品質と受け取る品質のギャップでもあります。
もっと酷いと、フランチャイズの個人事業主だったりします。フランチャイズが悪いとは言わないのですが、家事代行はフルタイムで働ける性質のものではないので
「営業も自助努力で会社からは殆ど紹介もこなかった。フランチャイズ料を払ったらもうタダ働き同然だった」
と言って辞めていかれた方もいました。

大体のサービスが、具体的な内容に沿って見積もりができたり、格安でお試しで出来ますので、色々問い合わせて納得の出来るところを選ばれるといいかと思います。

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