鬱で会社を辞めようと思っている人は、辞職前に診断をあおごう

先ほどのエントリーにも関連して。 ニュースより:障害のある40代、5割が親と同居

 

激務やらパワハラやらで精神的に不安定になってしまったために会社を辞めようと思っている人が、辞職前に必ずすべきこと。

それは「受診」です。
必ず辞職前に受診をして「うつ病」であるかの診断を仰ぎましょう。

精神科というのは未だに敷居が高いものだと思います。
嫌なら、誰に言う必要もありません。
それでも辞職前に、必ず診断をつけるべきです。

重症のうつ病が長引いた場合、申請をし障害認定されれば年金を受け取ることができます。
この障害年金においては「初診日」が非常に重要になるのです。
そして「初診日」に加入していたのが共済年金・厚生年金であったか、国民年金であったかで、受け取れる年金額と基準に天と地ほどの差がつくからです。

辞める前、つまり共済年金・厚生年金加入時が初診日であった場合、障害年金は共済年金・厚生年金と国民年金の双方から受け取れます。
いわゆる「二階建て」の年金の構造は、老齢年金だけではなく障害年金も同じなのです。

うつ病では、最も重症の場合でも障害等級は2級からとなるらしいのですが、その2級の場合に国民年金から受け取れる障害基礎年金は、7万ちょっとです。
2級は「日常生活が著しい制限を受ける」レベル、就労も困難であることが普通ですから、概ねこの額が生活費のすべてになります。
当然、自活は出来ません。

これが、初診日に共済・厚生年金に入っていれば、年金はそこからも支払われます。共済・厚生年金では在職時の給与水準などが反映されるので一律でいくら、とは書けないのですが、障害基礎年金と足せば、十数万にはなるでしょう。在職時にバリバリ稼いでいた人の場合、もっと多額になります。
都心・単身の生活保護受給額が十万円台前半ですから、「質素に暮らせばギリギリ暮らせる額」かそれ以上の額の年金を受け取れるわけです。

この違いは大きい。

そして、国民年金では2級までしか年金が支給されないのに対し、共済年金・厚生年金では、障害等級3級まで年金が支給されるのも、大きな違いです。
3級は「労働が制限を受ける」レベルですので、ここで打ち切られたらきつい。
当然、自活は出来ません。

共済年金・厚生年金では、障害年金で生活費を補いながら少しずつ就労を増やしていって、「3級=労働が制限を受けるレベル」を脱した時に晴れて年金を卒業する、という「回復までのビジョン」が描けます

繰り返します。辞める前に、受診しましょう。
適応障害やうつ病でも軽症レベルで、辞めさえすればすぐに元気になる人もいます。けれど、辞めてもすぐには元気にならない人もいます。
うつ病はあくまで病気です。辞めてストレスから解放されても、逆に重症化していく人もいるでしょう。
嫌なら誰にも言わなくていい。会社にも家族にも黙っていていい。受診だけはしておきましょう。
ちなみに、初診日に診断書などは無くても大丈夫です。病院ではカルテを5年は保存しておく義務がありますので、年金の審査を申請する段階で初診でかかった医者に依頼すれば証明してもらえます。

今、共済年金にも厚生年金にも加入していない上に国民年金も未払い状態・・・という人は、うつ病を疑って病院にかかる前に年金の事をキレイにして、「国民年金」には確実に入っていますという状態で受診しましょうね。
でないとどんなに重症化しても、年金は受け取れませんから。

年金は年金であって「おめぐみ」ではない

日本は生活保護バッシングもひどくて、本当につらい思いをしている人は多いと思います。
障害年金も「ズルしてる」「怠けてる」「税金で食わしてもらってる」と、まあひどい言われようをすることがあります。

忘れないでほしいのですが、障害年金は、老齢年金と同じ並びの年金です。
障害年金はもらう人が少数派なので叩かれやすいのでしょうが、老齢年金だって「掛け金だけ払っても早くに亡くなってしまって受け取れない」人も、逆に長生きして掛け金よりずっと多くの金額を受け取れる人も出てくるわけです。

自分の老後には老齢年金を「当然の権利」として受け取るつもりの人が、障害年金を受け取っている人を責めるのはお門違いということです。

ふんぞり返る必要もありませんが、障害年金は、年金に加入していた者の権利として淡々と受け取っていいお金です。

 

話のついでに擁護させていただくと、日本では生活保護の不正受給はなんと!!0.4%にすぎません
日本弁護士連合会 生活保護Q&Aパンフ より
そのたった0.4%をあげつらいバッシングして、あたかも生活保護受給者の殆どが不正受給者とその予備軍かと思わせるよう大衆の印象を操作するマスコミや政府は恐ろしいですね。
現実には、生活保護受給者の99.6%は実際に困窮している人達です。
貧困対策の現場では、むしろ受給していい状況にある人が生活保護を受けられずにいる割合の高さが問題になっている位です。
不正受給は許されませんが、あなたが生活保護を受けているご近所さんをバッシングするとき、それは99.6%の確率でただの弱い者いじめであること、忘れないでくださいね!!!!!

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