うつ病になったら日記をつけよう

これは、当時の主治医に指示されて始めたことなのですが、私の生活には欠かせないものになっています。

活動量から体調変化を読み解ける

日記には何を書くか。
まずは何をして、なにをやらなかったか、何はやりたいのにやれなかったか。そういう行動の記録も重要です。
うつ病は、主観的な症状が主なので、「いつもいつもいつもいつも同じように苦しい」と感じてしまって、体調が好転していても悪化していても気付きにくい。
日々の体調の波、もっと長いスパンでの体調の変化・・・と大きく小さく目まぐるしく体調が変化します。主観と客観が食い違うこともあります。
そんなこんなで、特に長期的変化は自分でも自覚しづらいのです。

活動記録があれば「案外動けた」とか、逆に「調子悪化している」と気付きやすくなります。

私も最近「どこにも出掛けられない。寂しい」と強く感じ、「体調悪化のせいだ」と思い込んでいましたが、振り返ってみたらあまり寂しさを感じていなかった半年前位と、外出頻度は変わっていなかった。
他の色々な記録から、むしろ体調は若干ながらよくなってきているために「寂しさ」を感じるゆとりが出てきたのだと分かりました。

ならば対処法は「慎重に、少しだけ外出量を増やしてみる」なのかもと判断できるわけです。

体調の季節変動を読み解ける

うつ病になると、季節の変化にも敏感になります。心理的に花鳥風月を解するという意味での敏感なら大歓迎なのですが、季節の節目節目に体調を崩しやすくなります。

私は個人的にも「寝て起きると季節が変わっている」ことが多く「いかに長く寝込んでいたか」の方を嘆いていたのですが、ある意味逆で「季節が変わる時に寝込む」が正解と分かってきました。

たとえば、春先はイライラしやすい。「木の芽時」と言われ、精神科は繁盛するという経験則が昔からあったそうです。
秋は鬱っぽくなりやすい。
冬は冬季鬱になるひともいる。
女性だと整理周期とも関連する人が多いでしょうね。
そして案外、体調は気圧とも関係するのです。低気圧症と呼ばれているので心当たりのある人は調べてみてほしいのですが、私の場合は台風が近づくとやたらダルンと眠くなります。頭痛がひどくなる人もいるそうです。

・・・結局年中体調不良なんじゃん、て感じですが、どの季節にどのような事が起こったかを記録してあれば、色々と備えることが出来ます。体調を崩しやすい季節には大事なイベントを入れないとか、春が近づく頃はイライラしやすいから、イライラしたらバクハツする前に何を置いてもその場を離れるようにしようと決めるとか。

辛い気持ちを整理できる

ただの活動記録ではなく、辛い気持ちを書き出すことで整理が出来ます。

「アンネの日記」ってありますよね。アンネはキティと名付けていたそうです。
読んでみるとかなり辛辣な事がバンバン書かれていて驚くのですが(とはいえ日記って人に見せるものではないですから、こんなに大々的に公開されて、当惑しているのはあの世のアンネの方かもしれません)ナチスドイツ下で迫害を受け、狭い隠し部屋で家族と顔を突き合わせ、息をひそめて暮らさなければならなかったアンネの愚痴の無言の聞き手・はけ口になっていたのは間違いないでしょう。

さて、日記です。最初のうちは書いても書いてもなんだかピンとこなかったのですが、頭の中でグルグルしているだけのネガティブ思考は、書き留めてみると少し、整理されます。頭の中では千回でも万回でもグルグルしていられますが、紙に書こうとすると100回も書けば手が疲れます。

書く事で次第に、気付いていなかった感情にも気づきはじめます。

なにより、うつ病の時の愚痴は、他人に聞いてもらうには重すぎるし長すぎる。
最初は聞いてくれる友達もいるかもしれませんが、毎日毎日何時間も愚痴り続ければ・・・うつ病はそれ位苦しく、特に発病当初は健康を失ったという当惑もあり、またうつ病で大きなものを失えばそれこそ何百時間愚痴り続けても語り尽くせない位ネガティブな思いが心に渦巻いてしまうわけで、鬱っぽいからうつ病なので延々語っても気分が晴れないからまた語りたくなる。きりがないわけですが・・・・日記なら黙って全部受け止めてもらえます。
これ、やっちゃうと友達を失いますんでね。日記なら安心安全です。

過去ノートを読み返せば(辛くなるのであまり頻繁には読み返せないのですが)ページ一面に「苦しい」ばかり書き並べ、物凄い筆圧で書いたがために紙に穴が開いている・・・そんなページもあります。

日記を含め、ものを書く習慣がない人はいきなり日記をと言われても、最初は何から書いたらいいのかも分からないかもしれません。そんな人は行動記録に添えて、その時の気持ちを一言でいいので書いてみましょう。

幸せ帳としても使うことができる

日記には、愚痴だけ書いてもいいのですが、提案があります。
出来たこと、頑張ったことも書きましょう。ちょっと面白かった事も書いてみましょう。

いつもは寝ているだけだけれど、今日は買い物に出かけられた。
花を見て美しいと感じることができた。
苦しかったけれど、頑張って食事をつくってみた。
ずっと出せずにいたメールを送れた。

些細なことを、些細だからと一蹴してしまわないで。
うつ病のあなたには、料理ひとつつくるのもとても大変だったはず。
そんな事、他人には自慢できないし、他人に自慢することに意味はありません。
自分を誇って、自分を認めてあげてください。
そして時に、日記を通して自分を慰め、出来たことはひとつひとつ褒めてあげてください。

案外、自分の日々の何気ないものごとに幸せの種は落ちていると気付けますから。

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