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回復期に自殺が起こりやすいのは元気が出てくるから?

うつ病の経過については、たとえばこちらのサイトに簡潔に説明されています⇒メンタルナビ

「極期」つまりものすごく苦しい時より「回復期」に自殺しまう人が多いと言われています。
その解説は、同サイト内こちらにもあるように、概ね「極期には自殺するエネルギーもなかったのが、回復期に伴ってエネルギーが出てくるため」という解説がつけられることが多いようです。

すごく違和感を感じます。
勿論その側面もあるのでしょうけど。

うつ病患者だって、社会の一員です。うつ病といっても今は色々あるようですが、伝統的な(って言ったら変ですかね。)大うつ病にかかりやすいのは基本的には過剰適応と思われるほど真面目に社会の一員たろうとする性格の人達です。

たとえば、過労で倒れて休職中の会社員の場合。
最初は過労状態から解放されたことに安堵しつつ「とにかく治さなきゃ」ということに意識が集中するでしょう。
回復してくると、過労を起こすような職場に戻っていかなければならないという現実が迫ってきます。

なにしろ、うつ病の治療は「まず3か月、休職してみましょう」というタイムスケールです。
3か月!!
普通の会社員であれば3日休んでも肩身が狭いのに、3か月も休むんです。

・・・出社したら上司や同僚にはどんな目で見られるだろう。
・・・なんとかこの空白の期間を、挽回しなければならない。
・・・日常生活は苦しくなくなってきたが、発病前と同じように働けるのか。
・・・働いたりしたら、再発するのではないか。

焦りも不安も感じない方がおかしいですよね。

日常生活は出来るようになってきていても思うようには回復していない病気と、
社会に戻っていかなければならない立場、復帰できるはずだという家族や周囲の期待・・・
そんなものの板挟みになって居場所を失って
「社会から自分を消したい」と思ってもそれはなんら不思議ではないのではないでしょうか。
・・・それで死のうとまで思い詰めてしまうのは「うつ病的」なのかもしれませんが、精神的に追いつめられても当たり前の状況ではないでしょうか。

或いは休職期間が終わりに近づくと、これ以上休職出来ないと思い、或いは会社の規定上これ以上休んだらクビという状況を前に
治っていなくても「大丈夫です」とカラ元気を振り絞って明るく振る舞い始める人もいるでしょう。
「復職可」の診断書を取るために、医師の前でも元気を演じる人もいるでしょう。
それが「回復していたのに」いきなり自殺を選んだように見えた、というケースも含まれるように思えてなりません。

当事者をやっていると、こういった「通常の反応」と思われるものまで、時に「うつ病の症状」に含められているような違和感を感じるシーンが多々あります。

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